▽平成24年6月15日公表
平成23年度 「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」(厚生労働省)
1.「過労死」など、脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況
(1) 労災補償の「請求件数」は898件で、前年度比96件の増。2年連続で増加した。
(2) 労災補償の「支給決定件数」は310件(同25件の増)で、4年ぶりに増加に転じた。
(3) 業種別(大分類)では、請求件数、支給決定件数ともに、「運輸業,郵便業」 (182件、
93件)「卸売業・小売業」(143件、48件)「製造業」(132件、41件)の順に多い。
(4) 職種別(大分類)では、請求件数は「輸送・機械運転従事者」(173件)、
「専門的・技術的職業従事者」(124件)、「販売従事者」(113件)の順で多く、
支給決定件数は「輸送・機械運転従事者」(89件)、「専門的・技術的職業従事者」
(37件)、「管理的職業従事者」 「サービス職業従事者」(ともに32件)の順に多い。
(5) 年齢別では、請求件数、支給決定件数ともに「50~59歳」(314件、119件)、
「40~49歳」(228件、95件)、「60歳以上」(227件、60件)の順に多い。
2.精神障害に関する事案の労災補償状況
(1) 労災補償の「請求件数」は1,272件で、前年度比91件の増。3年連続で過去最高。
(2) 労災補償の「支給決定件数」は325件(同17件の増)で、過去最高。
(3) 業種別(大分類)では、請求件数、支給決定件数ともに、「製造業」(216件、59件)、
「卸売業・小売業」(215件、41件)、「医療,福祉」 (173件、39件)の順に多い。
(4) 職種別(大分類)では、請求件数は「事務従事者」(323件)、
「専門的・技術的職業従事者」(318件)、「販売従事者」(167件)の順で多く、
支給決定件数は「専門的・技術的職業従事者」(78件)、「事務従事者」(59件)、
「販売従事者」(40件)の順に多い。
(5) 年齢別では、請求件数、支給決定件数ともに「30~39歳」(420件、112件)、
「40~49歳」(365件、71件)、「20~29歳」(247件、69件) の順に多い。
(6) 出来事別の支給決定件数は、
「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」(52件)、
「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」(48件)、
「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」(40件)の順に多い。